以前、新聞記事にて言及した内容が実は当ブログでは1番人気となっているようです。
【学校教育】定期テスト・宿題廃止。県内最多校の方針について『説明と感想』
その後、この県内最多校である「西南部中学校」の取り組みは続いています。
定期テストや宿題の廃止を大胆にも方針として進めておられます。
今回は地元雑誌にてその進捗が確認できましたので要約した記事掲載とさせてもらいます。
4月~6月までの取り組み状況
テスト問題を外部に委託するなど業務の効率化を進めてきた。
その結果、西南部中学校教員の時間外勤務は3.4%減となった。
しかし、改革に関わる一部教員の時間外労働は80時間を超えており半数以上の24人に上った。
定期テスト廃止の代わりに導入した単元テストの難易度が低く学力上位層の生徒では物足りなさを感じている点や、部活動の大会直後に実施されたことなどから生徒や保護者からのクレームを受けた。
高島校長は「見直しを行い、よりよい形に磨き上げていく」と話された。
夏休みの課題を生徒ごとに設定
定期テストや宿題など教育現場では当たり前とされてきた制度は夏休みの課題も例外なく適用される。
その一つが夏休み帳(サマーワーク)の廃止。
金沢市内ほぼ全域の学校が問題集を教科ごとに取り入れ、夏休み後に提出するのが一般的。
ここ西南部中学校では夏休み帳制度を廃止し生徒自らが教科ごとの課題や身に付けたい力を挙げ、担任と面談して学習内容を設定します。 3年生については新研究という参考書を使った学習が基本になる。
全学年の補修教材としては1学期に学んだ分野の基礎問題をまとめた「せいなんプリント」を配布。ここの学習状況を把握するため日々の学習計画や実行度をプランニングノートに記入し登校日に担任が確認、アドバイスを行う。
一人一人に合わせた課題にすれば学習効果も高く、学習意欲も上がる。と高島校長は語った。
学校、教員の信頼を取り戻す。『質問教室の設置』
夏休み改革もう一つの目玉がこれ。
質問教室「KLP(キープ・ラーニング・プロジェクト)サマー」
夏休み期間中に教室を開放し、全学年が学習したり疑問点を尋ねたりできる質問教室を20日間開講する。
この間5教科の教員が揃い生徒の指導を行うほか、技能教科の教員も生活指導に当たる。
このほか、希望選択制の学習講座を開いて生徒の振り返り学習と苦手強化の解消に役立ててもらう計画だそうだ。
高島校長にはもう一つの狙いがあり「学校や教員への信頼を取り戻すきっかけにしたい」と意気込んでいる。
昨年は高偏差値の高校へ進学した生徒全員が学習塾へ通っていた事実があり
『学校や先生が当てにされていないということに他ならない。なぜそうなったかを真摯に振り返り、塾に通わなくてもトップ校に進めるという事を示したい』
と強調されている。
改革の理念『ナラティブ』
ナラティブとは・・
語り手の視点で語られる物語
という意味。
西南部中学校ではこの『ナラティブ』をベースにした対話と個性の尊重、温かい人間関係を培う学校づくりを掲げている。
定期テストや宿題の廃止も対話を重視した授業を派生した取り組みであると説明された。
具体的な取り組みとして全員道徳と朝読書です。
独自性がある部分としては従来は担任が道徳を受け持っている。
西南部中学校では週替わりで教員が担当している。その為、普段接点のない教員との対話を通じて自分を表現し、相手を理解する気持ちを養えます。
朝読書は月1回の試みで始業前に図書館で本を読む習慣をつけてもらい相手をおもんぱかる心(よく考える、熟考する)を磨くのが狙いだそうだ。
感じたこと
一部の教員さんについては大変苦労が多いのではないかと思われるし労いの思いがありますが、方針としては改めて時代に適しているスタイルではないかと感じます。
通り一辺倒の教育では時代遅れだと思うし、その教育を受けた子供たちがその学習を元に成功を収められるかというとそうではないと感じます。
最近は当たり前のスタイルになっているでしょうが、ユーチューバーを始めとした職業で大成功できる時代です。
自分の好きな事を早くからどんどん学習できる環境が提供されているというのは今後の将来に明るい希望が持てると感じます。
この西南部中学校の取り組みが評価されるか否か、わかりませんが評価されて欲しいと個人的には思います。
ぼくの娘はこの学区外ですし小学校に入ったばかりなので他校の話となってしまいますが、この流れが浸透していってもらればいいなと親として感じました。
今後様々な問題が発生すると思いますが、めげずに頑張っていって欲しいと感じました。
最後までお読み頂き、有難う御座いました。